痩せやすい体をつくるためには基礎代謝を上げることが大切だと言われています。
基礎代謝を上げる方法として何を思い浮かべますか?
一般的に筋トレをして筋肉が増えれば基礎代謝が上がると言われています。
確かに筋肉を増やせば基礎代謝が上がることは間違いではありません。
しかし、基礎代謝には日々の生活習慣が大きく関わっていることも理解しなければいけません。
この記事では
- そもそも基礎代謝とは
- 基礎代謝と生活習慣の関係
- 基礎代謝を上げる方法
- 基礎代謝が高いとどれくらい痩せやすいのか
こんな疑問を解決します。
基礎代謝について正しく理解して、日々の体型維持や健康に役立てていただければと思います。
【筋トレだけではダメ?】基礎代謝を上げるには生活習慣を見直す!

私たちの基礎代謝の割合
『基礎代謝を上げるためには筋トレ』とよく言われますね。
間違いではありませんが、基礎代謝とは私たちが生命を維持するために必要なエネルギーのことですから筋肉意外にも内臓が消費するエネルギーを考えなければいけません。
私たちの基礎代謝の割合を見てみましょう。
臓器・組織 | 重量(kg) | エネルギー代謝比率(%) |
全身 | 70 | 100 |
骨格筋 | 28 | 22 |
肝臓 | 1.8 | 21 |
脳 | 1.4 | 20 |
心臓 | 0.3 | 9 |
腎臓 | 0.3 | 8 |
脂肪組織 | 15 | 4 |
その他 | 23.2 | 16 |
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/exercise/s-02-004.html?_ga=2.156579259.1614776672.1600610697-1165049967.1600610697
筋肉が一番なのは確かですが、その他の臓器も多くのエネルギーを使うことがわかると思います。
昔は筋肉が基礎代謝の4割を占めると言われていましたが現在は2割くらいと言われています。
特に肝臓では筋肉と同じくらいのエネルギーを使います。
つまり、基礎代謝を上げるためには筋肉意外にも内臓にしっかりと働いてもらうことが重要だということです。
肝臓は特に働き者
特に肝臓は生命を維持するために消化、吸収、代謝、様々な仕事をしてくれていて筋肉と同じくらい1日でカロリーを使っています。
肝臓に上手く働いてもらうことで基礎代謝を高めることができます。
逆に肝臓の機能が悪くなると基礎代謝が下がり太りやすい身体になってしまいます。
乱れた食生活により内臓脂肪が溜まり、脂肪肝になり、いずれ肝硬変へと悪化していきます。
アルコールがさらに追い討ちをかけて、基礎代謝の大きな割合を占める肝臓の働きが非常に悪くなります。
太りやすくなるだけでなく、肝臓の解毒作用などが上手く働かなくなりさまざまな慢性疾患に繋がります。
内臓は自律神経によって調整されていて自ら動かしたりすることはできませんが、常に生命を維持するために一生懸命休まず働いてくれています。
我々ができることは内臓が働きやすいように環境を整えることです。
必要な栄養を摂取して、負担になる不要なものの摂取を減らす努力をしましょう。
基礎代謝を上げる生活習慣

身体に悪そうな食品を食べない
元の食生活が悪い人は食生活が改善されれば、運動なしでも痩せることができるし痩せやすい身体になることも可能です。
ですが、食生活の改善と言っても『何から手を付ければいいの〜?』って人がほとんどだと思います。
一番手っ取り早く効果のある方法は、ジャンクフードやインスタント食品、スナック菓子などのいわゆる身体に悪いと言われている食品を食べないことです。
健康的なものを食べる努力よりもまずは、不健康な食べ物を止める努力をするべきです。
インスタント食品やジャンクフードなどには大量の化学物質が含まれています。(今の時代化学物質が入っていない食品を探す方が難しかったりもしますが、、)
化学物質を処理するためには、肝臓や腎臓など内臓の働きが必要不可欠ですが、あまりに大量の化学物質を摂取してしまうと負担が多くなり内臓が疲労し機能が低下する原因になります。
おまけに高糖質高脂質の食品が多く高カロリーですが、ビタミンやミネラルなど身体に必要な栄養素が不足します。
タンパク質やビタミンやミネラルがないと内臓が上手く機能しないので、摂取カロリーオーバーなんだけど栄養不足みたいなことが起こりえます。
まずは、身体に悪いものをできるだけ食べないというのが大切です。
何か新しいことを始めるよりも、今までの習慣を止める方が時には難しかったりもしますが、これが手っ取り早く一番効果があります。
タンパク質をしっかり摂る
私たちの身体はタンパク質(アミノ酸)で構成されています。
筋肉はもちろんのこと内臓も例外ではありません。
肝臓は新陳代謝により約1ヶ月で細胞が新しく作り変えられます。
この際にタンパク質が必要になります。
タンパク質が十分に摂取できていないと身体のタンパク質を分解して不足分を補おうとして中古の質の悪いものが使われてしまいます。(厳密にはタンパク質摂取が十分でも中古のアミノ酸が若干使われるが、タンパク質が足りないと中古アミノ酸の割合が多くなる)
中古の質の悪い細胞が多くなった肝臓は当然働きが悪くなります。
また、中古の細胞を異物とみなして、自分で細胞を攻撃してしまう自己免疫疾患にも繋がります。
これは肝臓だけではありません、筋肉やその他の臓器、皮膚、髪の毛なども常に新陳代謝を繰り返しておりタンパク質を必要としています。
タンパク質が足りないとお肌や髪にも悪いのはそのためです。
質の高いタンパク質の摂取は内臓の機能を維ためには必要不可欠です。
まずはそんなに難しいことは考えずに肉、魚、卵などを中心に、毎食しっかりとタンパク質を摂取すれば大丈夫です。
肉などを食べるのが難しい時はプロテインパウダーなどを活用すると良いでしょう。
私も食欲があまりない朝などはオートミールにプロテインパウダーを混ぜて食べています。

最初は「いつもより多くタンパク質を食べてみよう」くらいで大丈夫です。
大切なのは続けることですからね。
私もジャンクフードなどを全く食べないわけではありません。外食に誘われた時は好きな物を食べます。
それでも痩せやすい体を維持できているのは普段の食生活で身体に必要な栄養を届けられているからだと思っています。
水分補給をしっかり
当たり前のことですが生きるためには水が必要です。
脱水になると内臓が上手く機能しなくなります。
喉の渇きを感じた時には既に2%ほどの水分が失われている状態です。
こまめな水分摂取を心がけましょう。
特に運動する際には十分な水分と適切な塩分が必要です。
当たり前で簡単なことですが水分補給を忘れない様にしましょう。
睡眠不足やストレスに気をつける
睡眠不足やストレスも内臓の働きに影響を与えます。
睡眠不足で頭が回らないなんて経験、誰しもあると思います。
『脳』も1日でかなり多くのエネルギーを使いますから脳の働きを保つためにも適切な睡眠時間は確保しなければいけません。
ストレスで胃が痛む、、なんて話もあるようにストレスも健康の対敵です。
自分なりのストレス発散方法を見つけてストレスをためない努力をしましょう。
基礎代謝の大切さ

基礎代謝が100kcal違うと・・・
最後に基礎代謝がどれくらい大事か紹介します。
基礎代謝とは、私たちが寝ていても勝手に消費するカロリーのことで、大体の基礎代謝は計算や体組成計などで求めることができます。
生命を維持するために自動的に消費するカロリーなので、基礎代謝が多いほど痩せやすいということになります。
例えば基礎代謝が100kcal違うと1ヶ月で3000kcal、1年で約36000kcalもの差が生まれることになります。
ちなみに体脂肪1kgを消費するのに約7200kcal必要だと言われていますので、1年で体脂肪5kg分の差になります。
1日で100kcalしか違わないので軽視しがちですが、長い目で見れば非常に大きな差になります。
運動なしでもこれだけの差が出るので、基礎代謝の大切さが伝わったのではないでしょうか?
もちろん筋トレも効果的
筋トレは基礎代謝の割合でいうと約2割りを占めます。
これを聞いて思っていたよりも少ないと思う人が多いはず。
でも基礎代謝を上げるためには筋トレをして筋肉量を増やすのも効果的なのは事実。
ここでのポイントは、筋肉が大きくなるためにはその他の内臓の働きも向上させる必要があるということです。
筋肉が大きくなると、今まで以上に血液や栄養を筋肉に届ける必要がありますから一緒に内臓も強くなっていきます。
つまり、筋トレを行うことで筋肉量が増えるだけでなく内臓の働きも高まるので基礎代謝を上げるには素晴らしい運動だということです。
生活習慣を改めた上で筋トレなどの運動をすれば最高ですね。
筋トレはキツくて無理という人は、ランニングやウォーキングなどの軽い運動でもいいので運動習慣を作ることは大切です。
ウォーキングなどリズム運動はセロトニンの分泌を促すのでリラックス効果もあります。
是非取り入れてみてください。
基礎代謝を上げるためにはまずは、食生活など生活習慣を改善することが大切です。
そして運動も取り入れることで、健康的で痩せやすい身体になります。
まずは簡単なことからでいいので実行して、毎日継続することが大きな成果となります。